家庭教師のお申込み、お問い合わせはこちらからお願いいたします。
これからの入試に必要とされる力の一つは、なんといっても
読解力です。
条件を読み取り、思考力を使い、自ら答えを出す…
そのようなプロセスを問う問題が今どんどん増えています。
「難しいものが解ければ点数が出る」という単純な構図ではなくなってきています。
次の例題を考えてみてください。(なお、オリジナル問題のため、転載禁止とさせていただきます。)
算数の部分を省いてあるため、計算としてはとても簡単な問題ですが、どれだけ解けるでしょうか。
例題
沖縄のモノレールは、那覇空港駅と首里駅の間を往復しています。次の時刻表は、那覇空港駅を出発して首里駅に向かう電車と、首里駅を出発して那覇空港駅へ向かう電車の時刻表です。時刻表を見て、次の会話文の( )に当てはまる数字を答えましょう。
あきお: モノレールの時刻表は規則的ですね。
先生: そうですね。分かりやすくて覚えやすいですね。
あきお: モノレールの会社は、いくつの電車を持っているんでしょうか。
先生: 興味深い質問ですね。では、電車に番号をつけながら考えてみましょうか。那覇空港駅から首里駅までの所要時間は、行きも帰りもちょうど30分です。まず、那覇空港駅を10時00分に出発する電車を「1番の電車」と呼び、その後出発する順に「2番の電車」、「3番の電車」、…と呼ぶことにしましょう。「1番の電車」が首里駅に着くのは10時30分ということになりますね。さて、首里駅には1つの電車しかとまることができません。ということは、「1番の電車」は首里駅に着いた後、どんな動きをしますか。
あきお: 時刻表からすると「1番の電車」は( ア )時( イ )分に首里駅を出発して、その後那覇空港に戻ってきます。
先生: そのとおりです。それで、「1番の電車」が最初に那覇空港駅に戻ってくるのは( ウ )時( エ )分です。ところで、那覇空港駅には2つの電車がとまることができます。そして、那覇空港駅に着いた電車は必ず、すでに那覇空港駅にいる1つの電車が出発するのを見送った後、次の出発時刻に発車します。
あきお: そうなんですか。では、那覇空港駅には2つの電車がいる時間があるということですね。
先生: そうです。では、「1番の電車」が次に那覇空港駅を出発するのは何時何分ですか。
あきお: ( オ )時( カ )分です。ということは、「1番の電車」は「( キ )番の電車」となって再び那覇空港駅を出発します。であれば、この時間帯に動いている電車の数は( ク )なんですね!
先生: よく分かりましたね。すばらしい。しかし、朝のラッシュ時にはもっと多くの電車が動いているようですよ。次の時刻表を見てみましょう。
あきお: わ~、すごい数ですね。
先生: では今度は、7時04分に那覇空港を出発する電車の動きを追ってみましょう。所要時間、待ち合いの方法などは先ほどと同じ条件です。那覇空港駅を7時04分に出発した電車が次に那覇空港駅を出発するのは何時何分ですか。
あきお: ちょっと待って下さいね。え~っと…。分かりました。( ケ )時( コ )分です。
先生: そのとおりですね。ということは、モノレールの会社は少なくともいくつの電車を持っていることになりますか。
あきお: ( サ )です。
先生: さすが、そのとおりですね!車庫で検査を受けている予備の電車も必要なことを考えると、もう少し多くの電車を持っているということになりますね。
あきお: なるほど…。なんだかモノレールの会社の社員になった気分です。
いかがでしたか。
正解は以下のとおりです。
ア 10 イ 35
ウ 11 エ 5
オ 11 カ 20
キ 9
ク 8
ケ 10 コ 13
サ 12
このような問題に、算数や理科の力が必要な部分が上乗せされて出題されるのが、近年の入試の傾向です。
受験を目指す皆さん、小学生も中学生も、
しっかり読解力をきたえましょう!
過去の記事はこちら